和歌山県南部・熊野エリア
青い海とアートに揺られて。きのくに線 特集

きのくに線 とは?
三重県の亀山駅から和歌山県の和歌山市駅までを結ぶ「紀勢本線」。
そのなかでも、新宮駅から和歌山駅までの区間は「きのくに線」の愛称で親しまれています。
最大のみどころは、紀伊半島のダイナミックな海岸線に寄り添うように走る車窓の美しさ。
さらに、近年では芸術の息吹を感じる「アートな駅舎」も点在し、列車を待つひとときさえも旅の楽しみへと変わります。
京都・大阪方面からの「特急くろしお」「観光列車 WEST EXPRESS 銀河(時期限定)」、名古屋方面からの「特急南紀(紀伊勝浦駅まで)」が駆けるこの路線。
本特集では、熊野エリアを中心に、きのくに線沿線の見逃せないスポットや情報をご紹介します。
きの活の活動に迫る!<くまくま取材部>

沿線の自治体や事業者、個人の方々と協力して、きのくに線沿線や和歌山を盛り上げることを目的に活動している「和歌山大学きのくに線活性化プロジェクト」(通称:きの活)の学生さんにお話を伺いました。
活動の内容について教えてください!
まずは「うみえるマップ」の作成です。
きのくに線の旅のお供に車窓から海が見える区間を紹介する冊子となっています。
他にも、「EKI-NOTE」という駅周辺を学生目線で深掘りした冊子作り、各駅や町に配置しています。
WEST EXPRESS 銀河車内では、4号車フリースペースで「うみえるマップデスク」と題し、「海の景色」が見えるスポットの案内やクイズ大会などで、きのくに線の魅力を伝えています。(いずれも特定日のみ開催)

過去の活動では、周遊型謎解きゲーム「ナゾときのくに」として列車に乗って駅周辺の情報をヒントに謎を解き、物語を進める企画も実施しました。
また、2026年6月6日には鉄道系YouTuberの西園寺さん・ZAKIさんと協力し、天王寺駅から新宮駅まで貸切列車が運行され、「きのくに線検定」を実施しました。
きのくに線の魅力について教えてください!
愛知県出身学生
一番はやはり海です。
線路が海に近く、視界にパッと広がる綺麗な青い海が体感できます。
あとグルメですね。
熊野牛、那智勝浦町のまぐろ、太地町のクジラやイルカ、那智黒ソフトなど、他の地域ではなかなか食べられないものが豊富で、和歌山に来てからきのくに線で巡る日々が楽しいです。

熊野エリア出身学生
地元民としては当たり前の景色でしたが、観光客の方々が海が見えた瞬間に一斉にカメラを構えるのを見て、その美しさを再認識しました。
山側の景色も魅力です。
夕方に乗ると山に沈む夕日が綺麗で、1日の終わりを感じられます。
2月頃の那智駅周辺では、列車から梅の花が綺麗に見える「隠れスポット」も見どころです。

きの活生おすすめ! 熊野エリアのスポット
きの活生がオススメするきのくに線の車窓・駅舎スポットをご紹介!
青字がきの活生のコメントです。
車窓

王子ヶ浜(新宮駅~三輪崎駅)
約4km続く広い海浜が一望できます!
熊野川によって流れてきた砂や小石(礫)が、波によって運ばれ、堆積して形成された海岸で、南紀熊野ジオパークのジオサイトにも登録されています。
アカウミガメの産地としても知られています。

浦神湾(下里駅~紀伊浦神駅)
漁村の雰囲気が感じられる景色がイチオシ!
ヒオウギ貝などを養殖をしている浦神湾。
旧浦神小学校は、民間ロケット「カイロス」の打上げ公式見学場となっています。

田原湿地(紀伊浦神駅~紀伊田原駅)
きのくに線では珍しい湿地。
隣には和歌山の新たな取り組みであるロケット発射場「スペースポート紀伊」もあります。
環境省の重要湿地として選定。
昔は腰までつかる泥田でした。
現在は遊歩道も整備され、貴重な植物やトンボが見られます。
きのくに線の撮影にも絶好のポイントです。

古座川(紀伊田原駅~古座駅)
JR橋の上からは、古座川を見通すことができ、陽光が反射したキラキラとした水面がきれいです。
川底までくっきり見通せるほど透明度が高く、鮎釣りやカヌーなど、アクティビティも豊富です。
駅舎

那智駅
神社をイメージさせるような朱色の駅舎は、熊野那智大社の玄関口としてふさわしい佇まい。道の駅なちも併設されています。

紀伊有田駅
画家 まつおさんのペイントが綺麗で、まるで海の中にいるような感覚に。

太地駅
造形作家の溝端秀章さんと太地のこどもたちが描いたイルカやクジラがとてもキュート。
特急も停車する駅です。

湯川駅
海から駅の距離が近く、ホームからの景観は最高です。
もちろん車内からの景色も抜群!
過去には景観改善活動にも携わりました。

新宮駅
名古屋からも大阪からもアクセスができ、日本一長い路線バス「八木新宮特急バス」の発着点でもあります。
熊野エリアの交通の要所です。

紀伊勝浦駅
最近、町を象徴する「まぐろのモニュメント」が設置されました。
※©JR西日本:王子ヶ浜
※©きの活:WE銀河車内・車窓撮影・浦神湾・古座川・那智駅・太地駅・湯川駅
きのくに線を走る特急列車
特急くろしお
昨年60周年を迎えた京都・大阪と新宮を結ぶ「特急くろしお」。
世界的アーティスト・天野喜孝氏がコンセプトアートを手掛けた「パンダくろしお『Utopia Smile トレイン』」をはじめとする「パンダくろしお」や、民間ロケット打上げにちなんだ「カイロスロケット号」など、乗るのが楽しみになる車両が運行中です。
現在、特急くろしおを1往復増便しており、新宮~白浜間を含んだ区間を1日に6往復運転しています。

JR西日本ネット予約「e5489」で「トク特チケットレス」(発売期間はご乗車日の前日から当日まで)を購入すると、紀伊田辺~新宮駅間の特急くろしおが乗車券+300~700円でおトクに乗車できます。
特急南紀
名古屋と紀伊勝浦を結ぶ「特急南紀」。
2022年に新型のハイブリッド車両にリニューアルされ、より静かで快適な旅が楽しめるようになりました。
木のぬくもりを感じる車内では、紅葉色のグラデーションが施されたシートなど、細部までこだわりが光ります。

特急南紀往復普通車指定席、JR線フリー区間(熊野市駅~紀伊勝浦駅)とバスフリー区間(熊野三山周辺)乗り放題がセットのお得な切符です。
サイクルトレイン
自転車を分解せずに乗車券のみでそのまま電車に持ち込めるサービス「サイクルトレイン」。熊野エリアの旅に、ぜひご活用ください。
また、熊野エリア各市町の玄関駅最寄りの観光案内所ではレンタサイクルを借りることができます。
※一部利用できない列車があります。
※必ず固定具(ゴムバンド等)をご持参いただき、手すり等にしっかり固定してください。

さらに詳しくは!
熊野エリアの観光情報誌「くまくま」vol.15をご覧ください!

