熊野古道「かけぬけ道」― 妙法山へ行く、亡者の熊野詣

那智山から妙法山へと続く熊野古道「かけぬけ道」。
妙法山阿弥陀寺には「ひとつ鐘」と呼ばれる鐘があり、人が亡くなると幽魂は必ず妙法山に参り、この鐘を撞いてからあの世に旅立っていくと伝えられています。
熊野古道・大門坂を経由し、那智山から妙法山へ向かう日帰り古道コースをご紹介します。
歩行距離:約5km 所要時間:約5時間
モデルコース
大門坂駐車場
午前8:30
那智山の麓にある大門坂駐車場に車を停め、熊野古道・大門坂へと向かいます。
※バスをご利用の方は、JR那智駅発の熊野御坊南海バスを利用して、バス停「大門坂」で下車


大門坂
午前 8:40~
樹齢数百年の大樹に囲まれながら、約650mの石畳を登ります。
那智山へと続く石段は267段あると言われています。

大門坂の中腹から、那智の滝を望むことが出来ます。
那智山へ続く表参道
午前 9:10~
表参道には、那智黒石を使用した工芸品などお土産屋が並びます。
旅のお土産におすすめです。


熊野那智大社
午前 9:20~
朱色の社殿が映える熊野那智大社で参拝。
境内にある樹齢約850年の大楠では、無病息災を願って「胎内くぐり」をすることができます。
那智山青岸渡寺
午前 9:30~
西国三十三所観音霊場の第一番札所、那智山青岸渡寺。
現在の本堂は、1590年に豊臣秀吉により再建されたものであり、本堂内にある鰐口は、秀吉が寄進したものです。


那智山大黒天堂
午前 9:35~
大黒天を中心に七福神が祀られています。
熊野古道「かけぬけ道」へ
午前 9:45~
那智山行者堂の横が入り口。
行者堂から聞こえる山伏の法螺貝の音に見送られ、亡者の熊野詣が始まります。


妙法山への分岐
午前 9:50~
分岐点を左に進みます。
右に進むと、大雲取越へと続きます。
迂回路へ
午後 10:20~
一部崩落している道があるため。整備された迂回路を通ります。


那智の滝が見える展望台
午後 10:20~
展望台からは、木々の隙間から那智の滝を下に臨むことが出来ます。
熊野古道「かけぬけ道」
午後 10:40~
苔むした趣のある石段を進みます。
熊野の山々に囲まれて、趣のある雰囲気に心が洗われます。
雨上がりは滑りやすいため、足元にはご注意を。


月見ヶ原展望台
午後 11:20~
妙法山阿弥陀寺境内にある展望台。
美しい海と那智勝浦町、太地町の景色を一望できます。
広大な熊野灘を望みながら早めの昼食を取ります。
妙法山阿弥陀寺
午後 0:20~
標高749mの妙法山に佇む真言宗の寺院です。
古くから「亡者の熊野詣」と語り継がれ、亡くなった人の魂は妙法山を訪れ、阿彌陀寺にある「ひとつ鐘」をつくとされています。

ひとつ鐘
弘法大師の書とされる「南無阿弥陀仏」の文字と、「空海」の銘が刻まれています。


妙法山の山頂 奥の院へ
午後 0:30~
釈迦如来像がある参道を経由し、奥の院へ向かいます。
登りの石段が続きます。
奥の院浄土堂
午後 0:50~
開祖・蓮寂上人(れんじゃくしょうにん)が1300年前に立木から彫ったと伝わる釈迦如来像がお祀りされています。


那智高原
午後 1:30~
熊野の山々が見渡せる那智高原でひと休憩。
公園内にはトイレも設置されています。
那智山行者堂へ
午後 2:10~
妙法山の名前の由来に成った1300円前のお釈迦様が祀られています。


帰りは、バス停「那智山観光センター」から熊野御坊南海バスで大門坂駐車場へ
熊野詣について
熊野に信仰心を見出して、多くの人々が艱難辛苦の旅に出た理由とは?

-熊野の山々の気高さと大自然。その中に極楽浄土を見出し、「ただただ救われたい」という一心で多くの人々が熊野に憧れを抱き、蘇りを願って異郷の地とも思える山深いこの地を目指したのでしょう。その様子は、「蟻の熊野詣」とまで形容されました。
-熊野は詣でる全ての人間を受け入れ、身分や性別、浄・不浄を問いませんでした。だからこそ「蟻の熊野詣」と称されるほど、多くの方が古道を歩き熊野に訪れました。熊野古道は苦労する道。苦労するからこそ、そこで一度死に、生まれ変わることができると考えられてきました。つまり、熊野古道を歩くことで、『現世利益』を授かることができたのです。(熊野・那智ガイドの会 汐崎氏より)
パンフレット
