伝統和紙「音無紙」紙漉き体験 / KUMAKUMA取材部 体験レポート!(2025.10月取材)

本宮町では明治から昭和30年頃まで和紙産業が栄えており、地元の方たちによって高度な技術が守り続けられていました。
水害によりその伝統は失われていましたが、平成21年に復活。
現在は、熊野本宮大社の「熊野牛王神符」や熊野古道の踏破証明書、お土産品等に活用されています。


この工房では、毎年冬季に本宮町内の畑で原料となる楮の木を刈り取り、
紙の素となる材料を作っています。
楮の木の蒸し焼きや皮剝ぎ、細かいゴミの取り除き作業などたくさんある工程は
全てが手作業。
天候により生育状況が左右するほか、定期的な芽かきが必要となり、
手間暇かけて作られる音無紙は貴重なものとなっているそうです。
和紙の製作工程についてお話を伺った後は、
早速工房内で紙漉き体験スタート!
原料にネリ、水を入れた和紙材の中に木で形どった簀桁(すげた)という道具をくぐらせ、好みの厚さになるように漉きあげていきます。
1度目は左右に、2度目は前後に簀桁を揺らして繊維を交差させ、破れにくい和紙を作ります。


希望の薄さになった後はオプションの押し花で飾り付け。
色とりどりの押し花を組み合わせて、オリジナルの音無紙を作っていきます。
今回は秋らしく紅葉を取りいれた和紙を作りました。
押し花を並べた後は、原料を上からかけてコーティング。
通常はスポンジ等を強く押し当ててしっかりと水分を取ったあとに天日干しで乾燥させるそうですが、本体験では70℃の鉄板の上で5分ほど急速乾燥させます。


5名以上の団体様は和紙で作られたしおり作りもセットになっているとのこと。
和紙を乾かしている待ち時間に烏文字などの様々なスタンプを使った特製しおりを作ることが出来ます。
合計20分ほどでオリジナルの音無紙が完成!
自分で紙漉きした音無紙のザラザラとした手触りや太陽にかざした時の透け具合などには、伝統や自然の恵みが感じられ、特別なお土産になりました。


体験終了後には、熊野本宮大社へ御朱印をいただきに。自分だけの朱印帳にいただいた御朱印には、より一層パワーが感じられました。
熊野エリアにお越しの際は、伝統産業にも触れてみてはいかがでしょうか?
体験について

【店舗情報】
施設名:熊野和紙体験工房 おとなし
料金:伝統和紙「音無紙」紙漉き体験 2,400円
オプション:押し花 500円
営業時間:9:00~16:00
営業日:土曜・日曜
予 約:じゃらん or 電話予約 ※前日まで
TEL:0735-42-0777
※5名以上のグループ・団体様や旅行代理店の方によるご利用の場合、平日の予約対応も承っております。(ご利用日の1週間前までにご相談ください)
※原料の調達や製造の都合により予約をお受付できない場合がございます。
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